フュメ・ド・ポワソン
魚(ポワソン)の出し汁(フォン)のことを
“フュメ・ド・ポワソン”といいます。
みなさん“フォン・ド・ヴォー”は良く耳にされると思います。
仔牛(ヴォー)の出し汁(フォン)ですね。
ところが魚のだし汁の場合、フォンではなく“フュメ”と呼びます。
香りを醸すという意味の言葉が語源となっており
魚の香りが強い出し汁ということから
“フュメ・ド・ポワソン”
と呼ぶようになったようです。
作り方は様々ありますが
ホテル時代には贅沢に舌平目をたっぷりと使ってフュメを取っていました。
さすがにmiyabiではそこまでの贅沢はできません・・・。
そこで新鮮な白身魚のあらなどを使いますが
これでも十分においしいフュメが取れます!
では簡単に“フュメ・ド・ポワソン”の取り方のご紹介。
魚のあらなどを流水にさらして、汚れや血の部分などを洗い流します。
薄切りにした玉ねぎ、セロリ、人参などの香味野菜を
旨みを引き出すように弱火でじっくりと炒めます。
さらに魚のあらを加えて炒め
白ワイン、水、などを加えます。
ローリエなどの香辛料を加え
こまめにあくを取りながら、30~40分ほど煮出していきます。
静かに濾して“フュメ・ド・ポワソン”の出来あがりです。
冷えると魚のゼラチン質でプルプルに固まります。
ただいまmiyabiでは
このフュメ・ド・ポワソン、白ワイン、生クリームなどを煮詰めて作った
ヴァン・ブラン・ソース(白ワインのソース)を
“本日のお魚料理”で提供させて頂いております。
古典的なソースではありますが、こうして改めて作ってみると
時代を超えて、今まで作り続けられてきた理由が解るような気がします・・・。
ご賞味ください。