フォン・ド・ヴォー
フランス料理にご興味をお持ちの方ならご存知の方も多いと思います
“フォン・ド・ヴォー”。
フォン=出汁、ヴォー=仔牛
ということで、仔牛の出汁という意味ですね。
以前に“フォン・ブラン”の時にも触れましたが
そのお店の味の骨格・基本となる大変重要なパーツです。
そこで今回はご存じではあるけれど
まずご家庭で作られることはないであろう
“フォン・ド・ヴォー”の仕込みの工程をご紹介しようと思います。
ちょっと長くなるかな・・・。
材料としては
・仔牛、牛のスジ肉
・仔牛の骨
・玉ねぎ、人参、セロリ、ニンニクなどの香味野菜
・トマト
・水もしくは2番だし
などとなります。
仔牛、牛、のスジ肉をオーブンで焼きます。
こんがりきつね色になり、余分な脂を取り除きます。
同時進行で仔牛の骨もこんがりとオーブンで焼きます。
そのオーブンの上のガス台では香味野菜を
じっくり水分を飛ばし、旨味を引き出すように炒めます。
焼き上がった野菜、骨、スジ肉を順次鍋に移していきます。
水分を鍋ひたひたまで加えて火にかけます。
ふつふつと沸いてきました。
こまめに灰汁をすくいながら、ゆっくり旨味を引き出すよう
8時間ほど弱火にかけます。
スジ肉、骨、野菜を取り除いて
粗目の濾し網、細目の濾し網と2回濾し網に通します。
濾し終わりの“フォン・ド・ヴォー”です。
最後にもう一度灰汁をすくって完成です。
それぞれのお店によってその味わいは様々です。
miyabiでは汎用性の広い味わいを求めて
旨味はしっかりとあるものの比較的すっきりとした
“フォン・ド・ヴォー”に仕上げています。
お店の屋台骨となるものですから
気が抜けない大切な仕事です。